本作は「街の風景を解体、再構築する」をテーマにしたインスタレーション作品である。街を構成するマテリアル(例えば建物、道路、街路樹など)を分解してみると、木材、金属、ガラス、ビニール、土、植物などの異素材が人々の暮らしに心地よいように組み合わされている事に気が付く。都市に住んでいて感じるデジャヴュ的体験から「どこにでもあり、どこでもない街 “CityA”」は生まれた。展示空間には街で目にする様々な素材を持ち出し、コラージュするように空間を構成した。一見、舞台装置にも見える展示空間では、作者がフィールドレコーディングした音源が10分間の短い演劇のように流れている。